日本の秋を象徴する花と言えば菊(キク)。 調べてみると、日本には7世紀頃中国から薬草として導入され、後に鑑賞用になったようです。 中国では、菊・梅・竹・蘭の四種の植物を四君子と称し、高潔な花として君子にたとえられました。 後年、このような考え方が日本に伝わり、皇室の紋章に菊花紋が採用されたと言われています。
江戸時代に鑑賞菊の栽培の流行が顕著になり、日本で最初の磁器である初期伊万里には菊が頻繁に描かれました。 左下の写真は「初期伊万里染付菊花文中皿」で、中央に菊花一輪、周囲に半菊花四輪を表わしています。 白磁に藍色の菊花が品よく映え、高貴な趣を持つ染付絵皿です。