黒百合(クロユリ)は本州中部以北で見られる高山植物です。 黒紫色の花を咲かせ、下の写真のようにオフィスに二輪置いてみましたが、もうその可憐さにうっとり見入ってしまいました。
黒百合と言えば、私の故郷、富山の城主であった佐々成政に関する逸話を思い出します。 これは黒百合伝説と呼ばれるもので、小百合という一人寵愛を受けた愛妾を、嫉妬した他の側室たちの陰謀により斬殺してしまったという悲しい伝説です。 死ぬ間際に小百合は、「立山に黒百合の花が咲くころ、佐々家は滅ぶでしょう」と言い残して息絶えました。 のちに成政は切腹に追い込まれ、非業の最期を遂げたことはご存じの通りです。
今でも、富山平野を流れる神通川のほとりに、小百合が吊るされたと伝えられる一本榎を見ることができます。