石のはなし⑭-ペルリーノ

2010/12/2

某会館エントランスホール (壁・床・階段にペルリーノが使われている)

今回は、私にとって思い出のあるイタリア産大理石、ペルリーノ (Perlino) のはなしです。

この石はクリーム色(薄いベージュ色)の地に、線柄が横流れに平行に入るのが普通です。柔らかな色合いなので、公共の会館や一般事務所のエントランスホールなどに使われます。丁場(石切場のこと)の一つは、イタリア北部ヴェローナ近郊。私は実際にそこへ行って見てきましたが、面白いことに切り出し断面はクリーム色とピンク色の層が交互になっています。ピンク色のほうはペルリーノ・ロザートと呼ばれ、華やかな色をしているのでホテルなどでよく使用されます。

思い出があると前述したのは、ゼネコンの海外建材調達部門に配属されて初めて扱った石材が、このペルリーノだったからです。東京平河町の某会館新築工事に、この石がエントランスホールの壁・床などかなりの面積に指定され、ゼネコンとして材料費の軽減を図るため、イタリアからの直接輸入の検討を開始しました。その調達方法は、イタリアで図面通りに加工したあと石板を木枠で梱包し、コンテナ船で日本まで輸送、通関後現場へ搬入し開梱後直ちに所定の箇所に取り付けるというものでした。イタリアの石材加工業者の選定から始まり、原石の品質を確認するための丁場視察、石材加工中の現地製品検査を行い、最終的には何とか納期までに現場へ搬入できたことが、ついこの間のように思い起こされます。

写真は、その某会館エントランスホールを最近撮ったものです。十数年経っても、ペルリーノが持つ柔らかさと品の良さを保ち続けています。

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