石のはなし⑬-ピエトラ・セレーナ

2010/11/18

パッツィ家礼拝堂(グレーの石はピエトラ・セレーナ)

イタリアのフィレンツェ、15世紀にはルネサンス文化の中心地となって学問・芸術の大輪の花が開きました。それ以降、この都市の公共建築物にピエトラ・セレーナ (Pietra Serena) という石がよく使われました。「晴れやかな石」という意味です。
色は青みがかったグレー、岩石学的には砂岩の一種です。粒子が細かく硬い石で、細工がしやすいため、装飾的な建築各部に使用されました。
産地はフィレンツェの近郊、フィエゾーレというところです。

写真は、フィレンツェのルネサンス建築を代表するパッツィ家礼拝堂の内部を撮ったものです。柱、アーチ、彩色陶板の丸枠などにピエトラ・セレーナが使われ、あとは漆喰の壁というシンプルな内装です。石のグレーと壁の白が程良く調和し、前時代のゴシック建築とは打って変わって、簡素で明瞭なデザインになっています。

全体的に均一な色と質感でシックな色合いなので、現代のデザインにもよく合い、何れはどこかの案件で取り入れてみたい石です。

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